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キーンコーンカーンコーン―――――――――
「次学校に来るのは二学期だからなー、じゃぁ終わります」
担任の号令で、一学期最後の授業が終わった。
私、こと水橋泉は荷物をまとめて素早く教室を出ようとする。
「泉、一緒に帰ろ♪」
と誘って来たのは友達の北村咲季。二人共同じクラスの中学二年生である。いつもの様に一緒に帰る事にした。
「やぁ~っと一学期が終わったなぁ♪遊び放題やぁ~」
「咲季は夏休みどっか行くん?」
「行くで~今年は沖縄に家族旅行や!」
咲季は嬉しそうに話す。咲季はノリが良く、お笑い好きな女の子。だからこそ泉は咲季の事を気に入っている。
「泉はどこか行くん?」
「私も家族旅行で京都に行く予定。最近あんまり京都行ってなかったからなぁ」
「本間に京都好きやなー。お土産頼むで♪あ、でも新撰組とか変なグッズはいらんで?ご当地キティちゃんで」
「任しとき」
など夏休みの予定について話し合っていると既に咲季の家の前まで来ていた。
そこからは泉一人で帰る事になる。
「じゃあ遊べる時はいつでも連絡してなぁ~」
「うん、ばいばーい」
と泉は一人、此処から差程遠くない自分の家へと歩き出した。
まさかこの道が泉の夏休みを変えるなんて想像もしていなかった。
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