硝子の少年~暁生~

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二人で参考書を選びに行った。 自分の為に真剣に参考書を選ぶ香穂に、暁生もまた真面目だった。 ファミレスでは問題集を片手に、紅茶を飲みながら公式について語り合い、息抜きにと公園ではラムネを片手に他愛もない話をした。 香穂は飲み干したラムネの瓶を見て、懐かしそうに微笑んだ。 暁生は瓶を二つ手にすると、近くの大きな石に叩き付けるとビー玉を取りだし、一つを香穂に手渡した。 「一つずつな」 「うん」 驚いた様子の香穂も笑顔を見せ、受け取ったビー玉を日に透かし、 「キレイ」 と無邪気に喜んだ。 暁生は香穂のその笑顔だけで胸が一杯になった。 .
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