硝子の少年~暁生~

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もう、このビー玉が暁生の中で光輝くことはないだろう。 とっさに歩道に転がっていた空き缶を、バスに向かって思いきり蹴飛ばし、頬をつたう涙に気付くと、それを否定するかのように背を向けた。 それが暁生の精一杯だった。 そして雲が切れ、日の光が暁生を照らした。 まるで全てが終わったことを実感させるように―。 .
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