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「…妻美鶴を愛することを誓いますか?」
「……」
沈黙がしばらく続いた。
会場がざわつき、美鶴が不安そうに様子を伺う。
「愛することを誓いますか?」
雨はいつの間にか上がり、ステンドグラス越しに日が差し込み、祭壇の二人を照らし出した。
それはまるで、新しい始まりを感じさせるようだった。
少しの間を置き、
「……はい」
はっきりと意思の強い眼差しで答え、美鶴に向かって微笑んだ。
そして美鶴もそれに答えるように涙目ながらも満面の笑みを浮かべた。
「誓いのキスを……」
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