硝子の少年~暁生~

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「なんだかちょっと残念だね」 美鶴は窓から、雨に濡れるキレイに手入れされた植え込みの中庭を覗いている。 「ん…」 暁生は我に返り、居心地の良くない空間をタバコでごまかし無愛想に答える。 「暁生、どうかした?」 美鶴は暁生の目の前に立ち、屈み込んで目線を探る。 「別に…」 落ち着きを装い、目線をそらす為にタバコを揉み消した。 「遠く見てたでしょ。やだなぁマリッジブルーじゃないの?」 「そんなんじゃないよ」 「ならイイけど」 美鶴は微笑んで見せた。 「ん」 暁生は苦笑した。 .
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