10577人が本棚に入れています
本棚に追加
/456ページ
私も助手席に身を乗り出してみると、海さんはすやすやと寝ている。
数秒見つめた後、『海サン』と名前を呼んでみたが、その声に反応することはなかった。
寝顔も綺麗だな…隙がない。
私だったらもっと不細工に寝てるはず…
ってゆ-か私さっき爆睡してたんだった!!
寝顔を見られていたかと思うととてつもなく恥ずかしい…
『起きません!!』
赤面してしまう前に、皆の方に振り向き言う。
幸い、誰も気にもとめなかったようだ。
『…お腹減らない?』
ぽつりと言った葵さんの声で時計を確認すると、もう夜の8時過ぎ。
『お腹減った~…』
『なんか食べたいね』
海で遊んだ後だし、さすがにお腹が減ってない人はいないよう。
渋谷だし、いくらでも食べに行けるところはあるけど…こんなところに停車したまま、海さんを放置して出れない。
最初のコメントを投稿しよう!