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「あーあ、俺様のかわいい弟に会えないのはつらいな」
「まだ言ってるのかいオスト(東)君」
「……ロシア…なんだその呼び方は」
「あれ? 間違っていたかな。ドイツ語で東だよね」
「そこじゃねぇよ! お前はプロイセンのまんまでいい……悪寒が走る」
「意味分からないなぁー。態度が悪いとラトビアが更に小さくなっちゃうじゃない」
ロシアの大きな手が近くにいたラトビアの頭の上に置かれた。
「……(助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて)」
無言の訴えが涙目と共にプロイセンに注がれている。
「あ…スマン。その手を退けてやってくれ」
「しょうがないなぁ、今日だけだよ」
手を退けられたラトビアはロシアの手の届かない位置まで音を立てずに移動をした。
「それにしても、ここは静かだな」
「僕の家、広いから……ね」
「人が多い割にはしゃべらないやつばかりだしな」
「あはは、仕方ないよ。恥ずかしがり屋さんだからね」
そこは否定すべきなのだろうけどしないほうがいいと思ったプロイセンであった。
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