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「考えさせて貰えるか?」
『勿論です! 迷惑でなければ出来るだけ……本当にジジイの話を聞いてやる程度でも構いませんので』
「じゃあ、こちらから連絡するからいったん切るぞ」
国際連盟を抜けたのが俺とイタリア以外に日本だったが日本――確かイギリスと仲が良かったな。イギリスか……あいつは嫉妬深いからきっと勘違いするだろうな……只でさえ国際連盟抜けて良い印象でないというのに。
「――困ったものだ」
「どうした、ルッツ?」
「ん? 兄さんか、いや、日本が友達にならないかと声を掛けてきたんだが……」
「それがどうした? 俺様がアドバイスをしてやらない事もないんだぜ、ケセセ」
「ほら、日本はイギリスと仲が良いだろう。イギリスと俺等とで只でさえ良くない関係を更に悪くするんじゃないかと……あと中国と極東情勢については関わらないと約束があるしな」
「そうか? 俺様だったら気にせず日本と友達になるが。友達の友達を嫌うのはあんま無いと思うぜ、特に、あいつみたいな友達があんまり……つか、居ない奴はやっとこさ作った友達を手放したくないだろ。あと、中国は過保護なだけだろ」
「……そうか、ありがとう兄さん。それで、何か用か?」
「いやぁ、腹減ってさ――ケセセ」
「はいはい」
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