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「変態紳士…………まさか、この世界にもいるとはな」
「えっ? ちょ、いきなりどうしたの?」
「男も女も常識も非常識もルールもマナーも超えた超種族…………さすがの威圧感だぜ」
「もしもーし、蓮くーん? 大丈夫ですかー?」
鋭い目付きでいきなり意味不明な解説をし始めた蓮。
アリスがその解説を真面目に聞いているなか、アドルだけが色々と取り残されていた。
「っていうか、変態紳士って何よ? 矛盾してるじゃん」
「………………はぁ」
「っ」ビキビキッ
その上、ふとした疑問をぶつけてみれば、何故か呆れた目で見られ、さらにため息までつかれてしまう。
「いいか? 奴は変態と紳士という矛盾をその身に孕んでいるんだぞ?」
「? だからなんなの?」
「想像してみろ? 例えばあの糞ストーカー野郎に着替えを覗かれたらどう思う?」
「………………うぅ、いっそ死にたい」
ストーカーにハァハァ覗かれているシーンを想像し、涙目になりながら自分の身体を抱き締めるアドル。
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