迷探偵アドル(+α)のストーカー囮調査

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何だか見ていて切なくなってきたアドル。 「はぁ、こうなったら最後の手段を取るしかないか……」 これ以上戦いを見ているのも嫌だし、下手したら他の生徒に被害が及ぶかもしれない。 故に、自分を好いてくれる者にとって、晴天の霹靂となる事実を口にする。 「あのね? こんな格好をしてるから勘違いしてるかもしれないけど、私…………実は男だよ?」 そう口にした瞬間、空気が凍った。 アドル・レミクアが男。それはイルス学園……いや、ウォルチェ皇国の中でもごく一部の者しか知らない。 一応アドルは、告白や求婚して来た者には誠意を見せるためにも教えているが、その新事実を教えられた者はアドルへの好意と共にその記憶を消去してしまうので、覚えていないのだ。 現に、この場にいる中で事実を知っている蓮はのほほんとしているが、紳士とストーカーは戦いを止めて固まっており、アリスは目をパチクリしながら驚愕している。
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