迷探偵アドル(+α)のストーカー囮調査

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胸の無いアリスに負けるほど胸の無いアドル。 それ即ち、元から胸がない男でしかない証明だった。 しかし、そんなことをストーカーは認められない。 「う、嘘だ嘘だ嘘だぁーー!! そ、それじゃあ僕は男にハァハァしてたってことなのかよ!?」 頭を抱えてそう叫ぶストーカー。そんな様子を見ていたアドルは、思わずため息をつく。 (はぁ、結局は見かけが可愛いから好きだったってこと、か。まったく、これだから……) これまで自分に告白してきた者は全員そうだった。 アドルの容姿が他の女性よりも可愛いから。だから好きだった。 まぁ、いくら可愛いと言っても男だからねぇ、とアドルは少し自嘲気味に内心呟く。 そんな時だった。 「うるっせぇんだよ、ド素人が!!」 そんな叫びと共に、ストーカーがぶっ飛ぶ。 ぶっ飛ばした紳士は、ストーカーに向けて雄々しく叫んだ。
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