序章

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3月下旬、透き通るような青空が広がる朝のことである。 太郎はただがむしゃらに自転車を漕いでいた。 太郎は東京都の高校に通う16歳、高校1年生である。 今日は修了式。 こんな日に限って太郎は寝坊してしまったのである。 遠くで8時25分を知らせる鐘が鳴る。 太郎の遅刻は決定的であったが、彼はできる限り全速力で自転車を漕いだ。
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