エピローグ×プロローグ

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    「────」 見慣れた天井。 部屋の外から洩れ出す光は、外は既に日が昇ってるのだと 未だ覚醒しきれない頭で、ぼんやりと感じていた。 「───刻が近付くにつれ、あの日の夢がより鮮明になっていくな…」 三年前 聖杯戦争終了から数日後、俺達はヤツと戦い────負けた。 未熟だった俺のせいで、2人を死なせてしまったのだ。 ソレは忘れたくても忘れられない、俺の“罪” あの時ほど 自分が惨めだと感じた事はない。 何故あの時、俺は彼等を連れてきた? 彼等の戦いは既に終わってたのに、何故俺は彼等を止め1人で向かわなかった? 何故この世界の住人である彼等が死んで、異物である俺が生き残った? 「───ふ 今更後悔しても遅いだろ…」 この世界で侵した罪… 2人を死なせてしまった、という事実は、もう二度と消せはしない。 俺は一生 この罪を背負わなければいけないだろう… 救済など要らない 懺悔など不要 罪を償えるとしても 俺はソレを拒否する。 でなければ 俺はまた───“彼等”を“救えなくなる”───… 「───お? トモヤ、やっと起きた?」 グリーンカラーのショートカット、同色の瞳 額に模様が付いた、外見上は十代後半ぐらいの女性が 窓の外から俺の姿を確認す ると、にぃっ、と笑いかけてきた。 彼女の名前はクリエ。 三年前、俺を“あの世界”へ送りつけた人物の使い魔にして、今の俺のパートナー。 彼女は、契約者の意識……つまり真理(起源ともいうな)を読み取り 自身の身体を媒体に使い魔の属性に対応した武器へと変換する事が出来る[創造武器(クリエイション・アームズ)]の能力を持つ ───通称、フェアーム(武具精霊)と呼ばれる使い魔、それが彼女、クリエだ。 彼女が居なければ 俺は聖杯戦争を生きてはいなかっただろう。 そう思えるくらい、当時の俺は非力だった… 彼女の能力に、当時の俺がどれだけ助けられたことか。 「ああ。おはようクリエ」 「おはよ♪ …………って言っても、もうすぐお昼だけどね」 「…そっか」    
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