プロローグ

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紘太「あった……」 『ソレ』を見つけると、 自然にその言葉が出た。 俺は手に取る。 一冊の雑誌を……。 その雑誌は雑誌と呼ぶには心許ない厚さで、 価格は500円と少しばかり高い。 紘太「騙されたか……??」 まだ買ってないから、 騙された訳じゃないが、 何故かそんな気分になった。 紘太「鷹野よ…何が良かったんだ??」 まるで死んだ奴に言う様に、 天に向かって尋ねる。 当然だが、わざとだ。 俺は軽く溜息を吐く。 そしてソレが置いてあった場所を見るが……。 紘太「一冊……」 残り一冊だった。 売れてるのか? なんて疑問が頭を過ぎる。 紘太「どうすっかな」 一度、駆り立てられた興味は無くならない。 簡単に言えば気になるんだ。 この雑誌『ロークス』が。 しかも…何かを感じるから。 懐かしさの様なものを。 俺は持ってる雑誌をレジへと持って行く。 そして……。 最後のソレを買った。
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