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「だぁからぁ、無理なんだって~」
「……うるせー」
晴れ渡った青空の下、土埃にまみれてトボトボ歩いている少年がいた
場所は、砂で洗われたような大地、大きな街の外れに位置する、草のまばらに生えた荒野である
歩いているのは、真っ赤な髪が印象的な15、6の少年だった
荒野に風が吹く度にバサバサと髪が踊っている
この世のありとあらゆる不平不満を具現化したような顔で、大地を踏みしめて歩いていた
その少年を追いかけるもう一人は、同い年位の男である
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