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「クロとカイに涙の秘密を教えた。カイがクロを研究所から出そうと試みた日、君は研究所から逃げて科学者達の囮になった。」
「…………わかるんだ?」
「そりゃ分かるよ。神だからね」
「そうか、分かるか」
アルツが分かると言うと少年は面白がって笑い、また草原に頭を埋めた。
草のくすぐったい感覚が再び頬にやってくる。
「スパナ…君も僕の味方なんだね」
「名前までご存知ですか神様。でもオレは気まぐれだから明日の敵かもしれねぇぜ?」
けらけらと笑い相手を見送る。
「またね」
それだけを言うとアルツは空高くに飛び上がっていった。
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