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アルツが黒に話していたことを聞いたからだろう。
「クロ様が帰ってきたら…マスターはどうするのでしょうか…?」
ひとり染まりゆく闇の中でつぶやいた。
もうすぐ夜。
台所で話す声。
「クロは兄さんの味方だよな」
「オレは…クロだもん。いつでも兄さんの味方だよ」
「クロ、えらいえらい」
それを窓から見る白い神。
「オレはクロの見方だからね…そしていつか君を捨てたあのお兄さんを消してあげるからね」
アルツの手の中には小さな星。
星に握力をかけると、アルツの手の中でくしゃっと星が歌った。
どこまでいく?
禁忌の愛の賽は投げられた――
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