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        遅い。 遅い。遅い。 遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。遅い。 …遅過ぎる。   あれから一時間がたった。 シチューは炊けるどころか煮え繰り替える。   まるで今のオレの心を現すかのように。   星を見るだけなのにこんなに時間かかるのか? 星が出ていないのなら尚更。 いつもは淋しさに耐え切れずに10分前後で帰ってくるのに? 何故? クロが時間を守らなかったことは、無い。   じゃあ何だ? 何が起こってるんだ?   ―――――――――――まさか、な。    考えるだけで怖かったから。 考えるのを止めた。 詳しく言うと、止めさせられた。 誰に? 影に。   「主、心配なのでしたら考えるより…」   「『先に動け。』だな…」     光レベルの速さで弟の元に行く兄。   あのときのオレは、         かけがえのない弟が、そこにはもういないことをまだ知らない。
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