1、恋が降ってきた

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         エンジンをかけると暗い車内に計器類の光りが浮かび上がり、ラジオが流れる。 DJが「次のリクエストはCrystal Kayの恋に落ちて」と紹介するとイントロが始まった。 (このドラマみたいなシチュエーションは……何っ!?) 今まで全く経験したことのない世界に祭の瞳はキラキラと輝き、胸はドキドキしっぱなしだった。 「1本だけ吸っていいか?」 「はいっ」 御堂はタバコを出して『カチン』とライターで火をつけると憂い顔で「ふぅ」と煙りをはき出した。 (か、カッコイイですぅぅーっ!)
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