1、恋が降ってきた

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  (嘘っ! こんな時に充電切れ!? この馬鹿携帯!) 自分が充電し忘れてた事を棚にあげ、真っ黒な画面の携帯を乱暴にしまう。 パシャリ、パシャリと足音が近づいてきた。 逃げないと、と思っているのに足にも震えがきて一歩も動けない。 (なんで私が襲われなきゃいけないの? スタイルも顔も並。生まれてこのかた彼氏もいない。 そんな私がなんで!?) 頭の中はパニックでもはや正常な思考回路ではなかった。 南無……と唱えていると、真後ろで足音が止まった。 「ひっ……!!」
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