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「もうちょっとこっちに寄れば?」
「けっ結構です!」
(油断するな祭! イケメンとはいえ男。いつ豹変するか判らない。 ちょっとでも触ってきたら引っ掻いてやるんだから!しゃーっ!)
毛の逆立った猫のようにピリピリと警戒して歩く。
しばらくすると再びイケメンが言った。
「家はどのあたりだ?」
「何でおじさんに家教えなきゃいけないんですかっ」
「おじさ……ま、まあいい。さて女子高生、俺のマンションはここだ。言ってる意味理解できるか?」
イケメンは公園前の大きなマンションで立ち止まった。
「私を部屋に連れ込むつもりですか!?」
「連れ込む?」
「助けたお礼に身体で返せって……おじさん最低ーっ!」
「あのな……。はぁ……俺がここで帰ったらまた一人になるけど、大丈夫か?
お前のブラウスずぶ濡れで下着がまる見え。タオルでも貸そうかと思ったが、余計なお世話みたいだな」
「え」
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