―始まり―

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気持ちに嘘の仮面をつけることで、私は一歩大きく踏み出した気になっていた。 不倫の後遺症は思いのほか重く、気づかぬうちに心を腐敗させていたのだ。 自分の本音とは裏腹な気持ちを、毎日の様に言い聞かせていることで、いつかそんな裏腹な気持ちが、本音へと変わることを信じていた。
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