―始まり―

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自分の弱さを知っていたからこそ、私は恐かった。心が、そこにないことも解っていたから。 さよならを告げたあの日から、私の心は、想いは、あの人に向いたまま。 だから、必死に言い聞かせる必要があった。必ずいつか取り戻せると信じて。 信じれば信じる程にプレッシャーは跳ね上がり、結局はそれが、自分を追い詰める結果を招いていた。
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