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「あ~こないだの国語の本読み、め一杯間違えてたもんね?」
「…忘れろ!!!」
「あんな間違い生まれて初めて聞いたよ…」
「忘れろったら!!!」
「忘れる訳ないっしょ???」
翼はお腹を抱えて、ケラケラ笑い出す。
「…まぁ…今度は内緒で教えてあげるよ。」
「マジでー???サンキュー!!!翼!!!」
思わず抱き着く俺の腕の中、翼は少し慌ててる。
「ややや…止めてってば!」
「…悪りー。ごめんな。嬉し過ぎた。」
「…少し身長伸びたんじゃない?」
「そー???」
俺は少し嬉しくて、頭の辺りで手の平をヒラヒラさせてみる。
「翼よか大きくなりてーなー。」
「…だね…」
「翼よか大きくなりてー。」
それは嘘偽りなしの本音だ。
†††
もう一回、二人並んで、寝転がる。
寝転がったら、お互いの大きさが解らないからだ。
俺が提案してみた。
翼は最初はスカートの裾を気にしてしなかったが、今ではこっちがドキドキする位、大胆に寝転がる。
「もうちょっとで授業だよ???降りよう???アキ。」
「エスケープしてーなー。しない???翼。」
「…成る程…英語も苦手だもんね…」
立ち上がりかけた翼は溜息をつく。
「…課題、やってないんでしょ???写させてあげるから、出よ?」
「マージーで???翼は英語も得意だもんなー…文系なら余裕で大学行けるよな…」
「小さい頃、外国にいたからね…」
「そーなの???」
俺は翼の手を借りて、起き上がる。
「うちのママ、スペイン系アメリカ人だから。」
「アメリカ人なの???俺と一緒じゃん!!!」
「そういやアキもクォーターとか…そんな事言ってたよね…アキは何系なの?」
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