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…けれどそれも悪くないな、なんて考えてる自分がいる。
「アキ。結局のとこ、私達さぁ、変わった様で変わってないのかな???」
「…かもね???」
「周りから見たら大大大変身なんだろうけど…内面は変わらなかったかな???アキは???どう???」
「…俺???」
一度、身体を振り解いて、翼を見つめる。
白いドレスが汚れるのを気にもせず、大胆にふとももまで出して、お姉さん座りしてる翼はあの頃とある意味変わってないかもしれない。
白いスーツで座り込んでる俺も。
†††
二人の間には…
五年間の月日だけが流れて…
見た目はお互いかなり変わっちゃったけど、気持ちは全然変わらなくて…
あの日のままで…
俺の心の隣には翼が、翼の心の隣には俺が、いたって事は紛れも無い事実だった。
五年間…
距離は遠く離れて、立場的にも離れ離れになっちゃっても…
それだけは変わらなかったんだ。
パリから帰ってきた世界を飛び回るスパモのの翼。
歌舞伎町に名前を知らぬ者はいない俺。
根本的なところだけは、あの頃と…
別れを決めたあの頃と、何にも変わってなかった。
…お互いがずっとお互いを愛し合ってた事実は…紛れも無い真実なんだ…
†††
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