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それからどれほど経ったのか、息を切らした自分を見ながら政宗は苦笑した。
「Sorry。そんな抵抗するとは思ってなかったぜ」
「はぁ…ったく、貴方は日本人なんですか?外国人なんですか?」
「なに言ってんだ?」
政宗の表情を見て溜息が出る。
「いえ、いいです。この際どっちでもいいです」
又もや“はあ?”みたいな顔をされる。
こっちが“はあ?”だ。
「寝てる間触ったら叩きますからね!!」
それだけ言って少し先に見えていた林へと足を運ぶ。
「Ok…わかったって」
後ろから政宗がついて来ていることを感じながら林へとついた。
「ここで……いいかな」
一本いい木を見つけ、その根本に腰を降ろす。
政宗も少し離れた場所に同じように腰を降ろした。
それを見届けてから目を閉じる。
なぜ自分が見知らぬ土地にいるかは謎だったが、明日になれば少しは状況がわかるだろう。
もしかしたらこれ自体が夢なのかも知れないし。
そう考えながら深い闇へと意識が落ちて行った。
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