第壱章

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それからどれほど経ったのか、息を切らした自分を見ながら政宗は苦笑した。 「Sorry。そんな抵抗するとは思ってなかったぜ」 「はぁ…ったく、貴方は日本人なんですか?外国人なんですか?」 「なに言ってんだ?」 政宗の表情を見て溜息が出る。 「いえ、いいです。この際どっちでもいいです」 又もや“はあ?”みたいな顔をされる。 こっちが“はあ?”だ。 「寝てる間触ったら叩きますからね!!」 それだけ言って少し先に見えていた林へと足を運ぶ。 「Ok…わかったって」 後ろから政宗がついて来ていることを感じながら林へとついた。 「ここで……いいかな」 一本いい木を見つけ、その根本に腰を降ろす。 政宗も少し離れた場所に同じように腰を降ろした。 それを見届けてから目を閉じる。 なぜ自分が見知らぬ土地にいるかは謎だったが、明日になれば少しは状況がわかるだろう。 もしかしたらこれ自体が夢なのかも知れないし。 そう考えながら深い闇へと意識が落ちて行った。  
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