恋華美

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エレベーターで一階まで降りると、かおるさんと鉢合わせした。 「あ、ちなちゃんおはよう」 「かおるさん、おはようございます。あ、マヤくんならまだ髪のセット中ですよ?」 「ほんとに?モーニングコールにも出ないから迎えに来てやったのに」 「ドアの前通ったら鼻歌とドライヤーの音がしてました、隊長っ!」 「ご苦労でした、ちな隊員」 あはは、と笑いながら私はマンションの外へ。 かおるさんはエレベーターで7階に上がって行った。 「モーニングコールねぇ…」 小さな声で呟く。 朝かかってきたモーニングコールはマヤくんが起きないように私が切った。 私とマヤくんは幼馴染みだ。 私の家とマヤくんの家は隣り同士で、ずっとマヤくんは私のすべてだった。 「4年目かぁ」 独り言のつもりだったのに、 「不毛な関係が?」 「さとし…」 「そうじゃないとしたら、何が4年?」 「マヤくんとかおるさん」 「あぁ、なるほど」 と、とても満足そうな顔をしたこいつは、私の元カレ。
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