恋華美

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さとしと別れたのは1年前。 色々あって、今は悪友というかなんというか、お友達だ。 「でもマヤ先輩もすごいよな」 「え?」 「あの深山かおるとずっと付き合ってんのに、千波なんかと浮気してんだぜ?」 「なんか、って何よ」 さとしの肩をグウで殴る。 少し切なくなった。 「まぁ、しょうがないよな」 「え?」 「好きなんだもんなぁ」 「うん…」 さとしは優しい。 だからこんな関係でいれるのかもしれない。 かおるさんはすごい。 才色兼備、まさにかおるさんを現したかのような言葉だとつくづく思う。 「てか千波、急げよ」 「え?」 「先輩たちそろそろ降りて来るだろ」 「あ、うん」 マヤくんとさとしは仲が良い。 高校からの先輩、後輩で元々仲が良かった私とさとしの関係もあってかマヤくんもすぐにさとしと打ち解けていた。 私は毎朝、さとしと一緒に大学へ通う。 高校時代からそれが当たり前になっている。 「ねぇ、さとし君」 「なんだよ」 嫌そうな顔で私を見つめる。
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