恋華美

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今さら、落ち込んだりなんてしない。 マヤくんがかおるさんと付き合いだしたとき 「あ、マヤくんは最後の人を見つけたんだ」 と思った。 そう思ったら泣けてきて、1日中泣いたのを覚えてる。 「あ、マヤさんこっちに気付いたぞ」 「ほんとだ…」 マヤくんが満面の笑みで私たちに近付いて来た。 その後ろをまるで、保護者のようにかおるさんがついて来ている。 まさに、微笑ましい光景。 「先輩、おはようございま~す」 「さとし、昨日の合コンどうだった?」 「微妙だね」 「え、てかさとし合コン行ったの?」 それは、マヤくんのわざと。 私は合コンに行く男子が嫌いだ。 いつもそれでさとしとケンカになる。 「え、あ…いや?」 「目が泳いでるっ!」 「ていうか、マヤも子どもみたいなイジメしないの。ちなちゃん可哀相でしょ?」 「俺は、千波といるせいでかっこいいのに彼女ができないさとしが可哀相」 「ちょっと、マヤふざけすぎ」 パチッと音が鳴るようにかおるさんがマヤくんを叩いた。
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