48人が本棚に入れています
本棚に追加
今さら、落ち込んだりなんてしない。
マヤくんがかおるさんと付き合いだしたとき
「あ、マヤくんは最後の人を見つけたんだ」
と思った。
そう思ったら泣けてきて、1日中泣いたのを覚えてる。
「あ、マヤさんこっちに気付いたぞ」
「ほんとだ…」
マヤくんが満面の笑みで私たちに近付いて来た。
その後ろをまるで、保護者のようにかおるさんがついて来ている。
まさに、微笑ましい光景。
「先輩、おはようございま~す」
「さとし、昨日の合コンどうだった?」
「微妙だね」
「え、てかさとし合コン行ったの?」
それは、マヤくんのわざと。
私は合コンに行く男子が嫌いだ。
いつもそれでさとしとケンカになる。
「え、あ…いや?」
「目が泳いでるっ!」
「ていうか、マヤも子どもみたいなイジメしないの。ちなちゃん可哀相でしょ?」
「俺は、千波といるせいでかっこいいのに彼女ができないさとしが可哀相」
「ちょっと、マヤふざけすぎ」
パチッと音が鳴るようにかおるさんがマヤくんを叩いた。
最初のコメントを投稿しよう!