13人が本棚に入れています
本棚に追加
……と、まぁ話は逸れてしまったから戻すとして。
周りがなんと言おうと佐織は俺を選んだ。俺も佐織に想いを寄せていたから、勿論即OKを出したんだ。
あの時の、佐織の嬉しそうな笑顔は、凄く綺麗で今でも鮮明に覚えている。
佐織からの告白をきっかけに付き合った俺達は、時には喧嘩をしながらも長く続いた。
高校を卒業し社会人になって、お互い離れ離れになって中々逢えなくても、毎日のようにメールや電話でやり取りをしていたんだ。
それなのに
ある日突然
毎日続いていた佐織からの連絡が、パタリと途絶えた。
何度、電話しても繋がらない。
何度、メール送っても返信が来なくなった。
何故なのか理解出来ない。別れを切り出すメールもなかった。連絡が途絶える前にした最後の電話でも、いつもと変わらずに元気そうだったのに。
なのに……
何でだ佐織。
何が……あった?
それが、お互い忙しい中で休みを取り、久々に逢う約束を交わした「2月14日」の一週間前の事だった。
最初のコメントを投稿しよう!