*お約束*

2/5
前へ
/5ページ
次へ
木の葉が舞っていた。 まだ秋には早い時期なのに―そんな事を思いながら七海は屋上からの景色を眺めていた。 今はお昼休み。 先程までいた友人は用事があると言って行ってしまった。 まだ十分にある時間をどうやって潰そうか、悩んでいるところだ。 「でさ~」 そんな事を思っていると屋上のドアの向こうから声が聞こえる。 七海は反射的に物陰に隠れていた。 ドアが開く音がする。 「~だったんだぜ?ひどいだろぃ?」 七海のいる位置からは人影はよく見えず、体を捻らせて見えたのはワカメ頭の人だ。その顔には見覚えがある。 立海大付属テニス部2年の切原赤也だ。 ・
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

143人が本棚に入れています
本棚に追加