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今日は弁当を忘れてしまった。
その事に気付いたのはついさっきで、どうしようかと悩んでいた。
そんな様子でタイミングよく見つけたのがこの弁当だ。
可愛いらしいピンクを彩った和風の弁当箱。
名前は神山七海とあった。
多分、一年生だろう。
お腹も空いていたし、なによりおいしそうだったから、食べようと思った。が、
「だめー!」
目の前に飛び込んで来たのは、小さな天使。
「んぉ!!」
それは卵焼きを食べた直後だったから、びっくりして喉につまってしまった。
げほげほと噎せる俺。
「だ、大丈夫ですか!?」
その子は心配そうに俺を見る。
それが上目使いだったから、不覚にもドキッとしてしまった。
それが一目惚れだと気付くのはもう少し先の話し....
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