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「さぁ、巴。今日からここがお前の家だぞ」
案内されたのは、「フラワーハイツ」という名のボロアパートだった。
何の変鉄もない…あ、外見はオバケ屋敷並みに凄いけど。まぁ、普通(?)の2階建てのアパート。
「仲良くやっていこうぜ」
目の前の大男が言った。
目の前大男―水嶋龍司は、僕の叔父にあたる。
どうして僕が叔父の龍司さんと暮らすことになったのかっていうと、話すとちょっと長くなる。
と言っても、ただ単に家を出たかったってだけなんだけどさ。
僕の両親は僕が小さい頃に離婚した。それで、僕は母親に引き取られた。そこまでは悪くなかったんだけど、どうやら何年か前にカレシが出来たらしくて…。しかも、そのオトコは嫌味で、何の仕事してるのかわからないし…、生理的に受け付けない。それに…。
とにかく嫌いなんだ。
そいつに夢中な母は、僕を邪魔者扱いするし…。
段々女っぽくなる母親も嫌だった。
そして、僕が中3になったある日、悪夢が起きた。そいつがうちに転がり込んできたんだ。
…そいつが一緒に暮らすようになって、僕の居場所は完全になくなった。
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