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樟葉さんを先導に庭の中を進んで行く。
かれこれ10分くらい歩いて、いい加減この広い(というか、広すぎる)庭にウンザリし始めたころ、
「おぉーー」
そこには、目を見張るほどの大豪邸が見えた。
外観は、完全に西洋の城その物。
中からは、きらびやかな光が窓から漏れていて、華やいでいる。
「こちらに来てください」
言われるままに付いて行く。
「ようこそ、鷺宮家に」
樟葉さんはそう言うと、中に案内してくれた。
中でも、一際広い部屋に通され、見るからに高そうな椅子に座る。
(コレ一つでウチの食費何か月分だ?)
とか思うぐらい高そうだった……
「そういや、自己紹介がまだだったな、俺は杉山辰樹、で、こっちは、」
「は~い! あたしはね、杉山桜花(おうか)って言うんだよ! おねぇちゃん達よろしくね!!」
「私は、鷺宮香織、可愛らしいお嬢さん、よろしくですわ」
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