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「………ぅ」
まどろむ意識の中、暖かい日差しを肌に感じながら、だんだんと意識が覚醒し出す……
頭には、肌触りのよさそうなクッションの様な物を感じながら、頭を起こし、周りを見渡し……
「く、車の中…?」
あれ? 何で俺、車の中で寝てるんだろ……?
「あら、お目覚めですか? お兄さん♪ もぅ~、重かったんですからね? お嬢様にノックアウトされてから、ずっと伸びていましたので、学校に遅れると思ったので、失礼ですが、そのまま車に乗せさせて頂きましたよ?」
と、運転席の方から、聞いても無いのに、心の中の疑問に答えてくれる声が――――
「……楓さん…?」
「そうですよ♪ よく分かりましたね♪」
………分かるも何も、その特徴的な間延びしたしゃべり方をする人は貴女くらいですから…
「そろそろ学校に着きますので、準備して下さいね?」
分かりました、と応えつつ、自分の着ている服を確認すると、いつの間にか制服に着替えていた………
あれ?
昨日は私服のままで寝たはずなのに……
気にしない方が良いよな?
俺の精神衛生上………
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