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私立時園学園
東京都のまだ、あまり開発の進んでいない、まだ自然が残る場所にあり、若干田舎なこの場所に、やたらと異彩を放つ学校である。
私立学校だからか知らないが、やたらと広い敷地と、これまた無駄にデカい門まである。
門の前で下ろしてもらい、ふと時間を見る。
すると、時刻はすでに8時50分を指していて、授業開始が9時だから………
「やべ、遅れるし!」
と、慌てながら走り出す、校門から校舎までの距離が長く、何でこんなに長いんだよ!? と、誰に当てる事もできない悪態をつきながら、校舎に向かう。
俺は昇降口で、スリッパに履き替え、教室に向かい、ここで時刻を見ると、57分で、なんとか間に合いそうだった。
教室の扉を空けると、まだ生徒たちは席を離れ、みんな思い思いに喋っている。
と、俺が教室に入るやいなや、教室の中が微妙な空気になる。
というよりは、俺に対しての妙な噂話だろう。
入学したばかりで、既に噂話が広まってるってのは、あんまり気分のいい話しじゃないけど、まぁ、いつもの事だし、と、割り切っている。
何事もないように席に座る間にも様々な噂話が聞こえるが無視!
中には、「中学の時に他校の卒業式に放送室をジャックして、ケンカ売りに行ったんだってぇ~」とか、アホな話までしていた。
因みに、そんな事はしてません!
暗澹(あんたん)とした気持ちで席に着くと、
「よ、いつも大変そうだな!」
と、声をかけられた。
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