ep1

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「何でオマエがココに居るんだよ!?」 「あのね、あのね、優しそうなおじちゃんがね、お菓子イ~ッパイくれるってね、ついてきたの!」 あぶない! ウチの妹(中1)はお菓子で簡単に釣れてしまう…… これまで犯罪に巻き込まれなかったのが、不思議でたまらない…… 「そんなんで釣られるなよ!? 頼むから……」 親にバレたらたまったもんじゃない…… あいつら、俺のことなんかどうでもいい癖に、妹が俺と一緒に暮らすって言った途端に泣きながら 『それだけは止めてくれ、いつ間違いが起こるか分からんから。起こった後じゃ遅いんだよ! な!?』 って、必至に頼み込むぐらい妹のことを溺愛している奴等だ。 バレたら、殺される位じゃ済まないかもな、うん。 だいたいあいつらは、俺が妹に手を出すとでも思ってるのかね…… 俺が親からの恐怖と、怒りに震えていると 「でわ、ついてきてください。屋敷はこちらです。」 と、樟葉さんが歩き出した。 そして俺は、 「なんもされなかったか?」 と、妹に耳打ちをした。妹は、 「え? どうして?」 と、無邪気に答えてくれた。 俺はこれからも、犯罪に巻き込まれないように、と、泣きながら祈った……
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