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「はぁ…。」
森から出たと思いきや目の前には大きな泉があった。
刹那は(残念…)と思いながらも気を取り直し泉があるのだからここで一休みすることにした。
荷物を近くの木に降ろして泉の水を手ですくい飲んだ。
「この水おいしい…」
よくよく見てみると水の中はとても透き通っていた。
よし、水筒にも入れておこう。こんな森の中で泉を見つけれたのは不幸中の幸いかな。
「…繋がった…」
またあの声がした。透き通っていてあたりに響くような女性の声…。空耳だと思っていた刹那も二回目となれば不審に思う。
ボクが人の気配に気づけないなんて…何処にいるんだ!?
すぐに水筒を地面に降ろし森の方に振り向いた。
「誰ですか!!隠れているなら出てきてください!!」
大声で叫ぶが誰もいる気配はない。森の奥はシン…と静まり返っている。
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