始まりの夢

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「やめろぉぉ!」 ガバッと体を起こす。 …ん? 体が…動くのか。 夢…か…。 ゆっくりと立ち上がり、辺りを見回す。 見慣れた、路上。 ガサイ寝床。 朝食に用意した残飯。 あぁ…、俺はホームレスだから残飯は普通だから気にしないでくれ。 「さて…、今日はどうするかな。」 俺は、体を伸ばしてリラックスする。 プルプルと身震いをしてあくびをした。 ビルとビルの間から見える空を見ていると息苦しいな。 「おはよう。」 本日は晴天。 俺は、今日も空にそう言う。 誰にも言えないから空に言う。 おはようは、1日が始まるスイッチみたいなものだから…。 『オハヨウ…ノワーズ。』
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