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…それにしてもさっきから汗が止まらないな、寒気もする。
汗は暑いから出るのに寒気って…
もしかしてそれって俺今冷や汗かいてるってことか?だとしたら一体なんで?
疑問を抱きつつ寒気のする方に懸命に頭を動かして見てみるとそこには日笠をさし、赤いチェックの入ったベストとスカートの様なもの、さらにワイシャツを着た緑色の髪の色をした見知らぬ少女の姿が
彼女は笑顔でこちらを見ていたが、その笑顔は俺にとって恐怖でしかなかった。
あきらかに殺気に満ちた黒い笑み。
少女の背景に映る、どす黒い邪悪で禍々しいオーラ。
このとき微かだが俺はこう思った。
(あ、俺…死んだな)
ぶっちゃけ怪我をして動けないところに誰かきてくれて助かったと思ったけど、ここが幻想郷ということを忘れていた。
あきらかにこいつは妖怪…
「おかしいわね、普通の人間が入れないようにしておいたんだけど…なぜあなたはこんな所で寝ているのかしら?」
恐怖に怯えているとその妖怪は話しかけてきた。
案外優しげな感じで話していたが、なんだかそれが逆に怖い…
「今の時期はひまわり達がのびのびと成長するからあなたみたいな下衆な人間が侵入できないようにしといたんだけど…ま、それも必要なかったみたいね、こうやって私が殺せばいいんだから♪」
凄いことを表情一つ変えず平気で言えるんだな、妖怪って
魔理沙達がここを尋常じゃないくらい拒んでいた理由がわかったよ。
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