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しかしまさかこんな恐ろしい妖怪がすんでいたなんてな。
とにかく、体は動かないし何も為す術がない。
だいぶご立腹なご様子だし、待っているのは死だけか…
俺はもう生きることを諦めていた、そんなときである
「あなた、今思ったけどかなり怪我してて動けない状態?…もしかして、誰かに無理やりここに連れてこられたとか?」
!?
ちょっと違うが似てるようなものか
俺は『そうです、その通りです』と言わんばかりに首を勢いよく縦に振る。
声でしっかり受け答えしたかったが、体中痛くて上手くしゃべれないし、なにより恐怖で口が震えて出そうにも出せなかった。
「そう、それじゃあここには不可抗力で侵入しちゃったのね…それで殺されるなんて少し可哀想ね」
意外と妖怪も情けとかかけてくれるんだな。
他人の命なんて微塵にも考えない極悪非道な奴らかと思っていたけど…
これはもしかして生還できるかも?
なんて思ったのがバカだったよ
そんなことを少しでも考えた自分に呆れた。
「ふふ、なんて言うと思ったかしら?(笑)」
「な…!?」
痛みで喋れなかった俺だが、予想もしていなかったセリフに自然と口から言葉がこぼれ落ちた
「あなたにどんな事情があったかは知らないけど、私のひまわり達を踏みつぶしたのは事実…だから、あなたも同じようにぺちゃんこにして殺してあげるわ♪」
畜生、話の流れ的に今のは助けてあげるとかじゃないのかよ。
極悪非道な奴らめ、妖怪はやっぱり妖怪か
てか一回生きれる希望を見せておいて再び絶望の淵にたたせるなんて…
ドSか、こいつ……
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