何気ない日常から

7/16
前へ
/85ページ
次へ
「僕学校に行かなきゃいけないんだけど!」 僕は怒った。今まで無遅刻無欠席だったのに。 「大丈夫。貴方はちゃんと学校に来ているということになってるわ」 女の子は笑いながら言った 京都の空気…。東京とは違う、なんだか品のある空気 「どう?私の京都は」 女の子はなんだか誇らしげな表情を見せた…あっている 「君の京都じゃないよ」 僕はさらっと交わした。 「ふーん。じゃあ切符なんて要らないよね?」 女の子はポケットから切符を出し見せびらかす 「切符?」 僕は自分の切符を確認する。そこには東京までの切符しかない。 「これなかったらどうやって駅からでるんでしょうね」 女の子はまた無表情になった。本当意味の分からない表情。 「あ…え…切符…ください」 ないと駅からでれもしないし東京に帰るお金もない。その女の子の言うことを聞くしかなかった。 「よろしい」 女の子は素直に切符を差し出す。 「…ありがとう」 「その変わり、私について来るのよ」 女の子はまたも無表情だった 僕達はその切符を使い改札を出た。京都タワーが見える…。やはり京都に来てしまったのだ。 もしかして本当に神なのか?
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加