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「…ちょっとあなた達!1人によってたかってなんて酷くないかしら…」
河原にいる彼らに近づいてきた女は、男たちを睨み付けて一言言い放ったが、男たちは、女の姿を見た途端、厭らしい目つきでニヤニヤし始めた。そのそばで無視される形になってしまっていた優羽はまたもや不機嫌になっていた。
「…女!てめえ!俺たちの喧嘩の邪魔をする気かよ!」
「…あら?じゃあ…あなたは、たった1人でこの男たちに勝てるとでも思っているのかしら?」
「そんなことやってみなければわかんないだろうが…。」
「あのガキの仲間か?ふ~ん…何だ…ただの女じゃねえか…。しかもかなりの上玉だな。おい姉ちゃん、俺たちといい事をしたいってか!あはは…」
「ぎゃははは…!いいねえ!ちょうど俺たち溜まっていたんだよな…。おい!そこの姉ちゃん、そこのガキなんかほっといてさ…俺たちと気持ちいいことをしないか!」
「お前ら!相手は俺のはずだろ!この女には、手出しするな!」
「格好いいことをいうじゃねえか…。おい!このくそガキ!その言葉は、俺たち全員を叩きのめしてから言うんだな…。」
「ふん!馬鹿が…たった1人で俺たちに勝てるとでも思っているのか…。うわっははは…可笑しくてはらわたがよじれそうだ!」
「…ならば俺も少年のほうに加勢させてもらおうではないか…。」
「あら坊や…来るのが遅いじゃないの…。」
「美智子、俺を坊やというのだけは止めろ!」
「てめえ!邪魔するのならお前をボコボコにするまでだ!」
「…ふん!やれるもんならやってみろ!」
そう言うと、男は優羽の目の前で闘いを始めた。戦闘の中で、優羽は、突然現れて奴らと闘い始めた男の顔をどこかで見たことがあるなとは思ったのだが…、しばらく男たちと格闘することに夢中になっている間に、そんな考えはすっかり頭の中から消えていたのであった。
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