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(…ったく!奴だけは気に入らねえ!)
「…優羽、さっきから機嫌が悪いぞ…。」
「…そんなこと当たり前だろうが!淳、お前は何とも思わないのか?」
「そりゃ…。あの時からずっと、俺はあの男の顔を忘れたことは1日たりともないからな…。」
「…だったらどうして?」
「だからこそ分かるんだ…。奴はあの男とは別人だってことくらいは…。」
「淳、お前の気持ちはわかった!…だが俺は絶対に奴を叩きのめしてやるからな!今度、俺の邪魔をしたらいくらお前であっても承知しないからな!」
「はあ…わかった。お前の勝手にしろ!」
「ああ…勝手にさせてもらうさ!」
上坂は、ズンズンと早足で去っていく沢木の後ろ姿を眺めながら、あいつが無茶なことをしなければよいのだが…と願うのであった。
ところで、教室に残った生徒たちによる賭けの件だが、その後、戻ってきた山口によってすぐにばれてしまい…その場にいない沢木と上坂以外の生徒たちは山口によって反省文を原稿用紙数枚に書かされてしまうことになってしまったのであった。
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