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「ただいま…」
吸血鬼が城に帰ると、コウモリ二人が笑いだした。
「ちょ…リン…笑ってやるなよ…ぶふっ」
「だって…アッパーくらうとか…ありえん…!」
その笑い声で、あー見られていたなーと理解した吸血鬼は、諦めたようにため息を吐いた。
「はい、頼まれてたもの」
買ってきた食材をつくえに置くと、少女のコウモリが袋を見た。
「………玉子、割れてるんだけど。」
その言葉で、吸血鬼は動きを止めた。
「……もう一回、行ってきます」
コウモリの舌打ちを背中で聞きながら、吸血鬼は走り出した。
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