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「それにしても、止まないな…雨。」
「そうだね。」
「…!そうだ!」
そう言うと、蓮はカバンの中から何か取り出した。
そしてそれを佳奈にぽん、と軽く投げた。
「ほら。」
「…折りたたみ傘…?」
「使えよ。どうせ俺は濡れて帰るんだ。あったって同じだ。」
それに、と言って蓮は続けた。
「困ってる奴をほうっていくなんて、男じゃねぇしな!」
佳奈は、きょとん、としていたが、そのうちクスッと
「なにそれ。」
と控えめな笑いを零した。
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