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白蘭は気にした風もなく、独り言のように続ける。 「あーあ、もう退屈で死にそ。 学校経営ってもうちょっと面白いかと思ったんだけどな。 買収してみたものの、なーんにもやること無いしィ。 何か楽しいことないかな」 ため息まじりにつぶやいた白蘭に、正一が投げやりに言った。 「・・なら仕事でもしたらどうですか? 次の理事会の草案でも作ればいいでしょう」 「仕事のどこが楽しいのさ。 僕が言ってるのはそういうんじゃなくて、もっとこう、ワクワクするようなことだってば。 例えば正チャンの家に行ってお泊まりとか」 「・・来たら本気で殴りますからね、白蘭さん」 ゴゴゴゴゴ、 と極太の効果音を背負って拳を構えた正一に、白蘭はまた肩をすくめた。
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