序章:祈願

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「ふぅ…」 男は椅子に腰をおろした。 ギィ、という音が椅子からした。 その見た目は年代を感じさせる。 「掃除は終わったが…この椅子は変える必要があるな…」 男は少し椅子を揺らす。 どこからかミシッ、という音がなった…嫌な感じの音だ。 「明日にでも買いに行くか…」 魔法が中心の世界『ワンダー』。 ここはその世界の中でも有名な街、『エターナル』から少し外れた小さな丘の上。 この男は今日、その丘の上に建つこの家に引っ越してきたのだ。 名前は『ウル』 世間的に美男子に分類されるだろう整った顔立ちをしている。 「さて…荷物を片すか…」 そう呟き、ウルは持ってきた荷物を整理し始めた。
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