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「……」
翌朝。
ウルは制服をきっちりと着込み、今日から通う学校へと向かっていた。
学校とはこの世界ではかなり有名なエターナル魔法学院。
毎年、百人近くの優秀な生徒を軍や研究施設などに送り出している。
その名は評価が高く、毎年各施設、そして軍からの勧誘が絶えない程だ。
「……」
そしてそこに行こうとするウルは少し辺りの視線が気になり始めていた。
「(黒髪が珍しいのか…?)」
確かにここでは黒髪は珍しい。
周りには茶髪や、金髪が多いが、ウルが自分の容姿のレベルの高さに気付く事は永遠に無いだろう。
そういう事には鈍感なのだ。
「(まさか…剣を差して街を歩いてはいけないのか?
いや、だが、学生は制服を着用していれば武器の所持を許可されていると書いてあったし…)」
ウルが悩んでいると、後ろから誰かが走る音が聞こえてきた。
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