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「…MEIKOお姉ちゃん」
「ん~?どした?ミク~」
のんびりとワンカップ片手にマスターの作った楽譜を読んでる長女MEIKOに声を掛ける次女ミク…その声に、周りで遊んでた三女リン・次男レンは、ピタッと、動きを止める…
「…ヤバイわ」
「…ヤバイな」
呟く双子、心なし…では無い…ミクの身体がぷるぷると震えている…
「…私のネギ…は?…」
震えながら、問い掛けるミク…
「…………」
MEIKOの手元には、ワンカップと…つまみの…
【ネギトロ】
『……………』
二人が、シン…と静まる…俯いたミクの表情はわからない…一方のMEIKOは、ひくっと笑顔を引き攣らせている
そんな二人の間に挟まれている四女ルカは、平然と問題の【ネギトロ】のトロだけを口に運んでいる
「…それ…ネギ?」
ぽつりと呟くミクの言葉に一同(ルカ以外)が、喉を鳴らす…
緊迫した空気をブチ破ったのは…
「みんな~!新しいハーゲン〇ッツのアイスを買って貰っちゃいました♪」
幸せそうな笑顔の長男、KAITO、一同の視線を浴び、瞬くと首を傾げる
「…どうかしたんでs…」
「私のネギ~!!!!うわあああああぁぁぁぁぁん!!!!」
『っ!!!!』
建物を破壊しそうな威力を持つ、ミクの泣き声に皆が耳を塞ぐ中、防御の遅れたKAITOは、そのまま倒れ込む
レンが慌てて駆け寄ろうとするも、ボーカロイドNO,1の人気を持つミクの泣き声で近づけない
そんなミクの頭んパンッと叩いたのは、このボーカロイド達のマスターである女性
「うぇ…?」
「アレは痛み掛けてたから、私が調理したの、ハイ、新しいネギ」
「マスタ……っ!ね…ネギ!!!」
新しいネギを受け取り、きゃっほー☆☆☆とクルクル回るミクに、一同安堵…
「ハッ!!!KAITO兄!!!」
安堵で魂の抜けていたレンがKAITOに駆け寄る
「はれひれほれ~☆」
ぴよぴよと頭にひよこが飛んでるKAITOを必死に揺する
「KAITO兄っ!!死ぬな!!!」
『死なねぇよ(ないわ…)』
MEIKOとルカから、冷静なツッコミが入る、そんなボーカロイド達に向かって、マスターが手を二回叩く、【注目ー!】の合図
「今日の午後にお届け物があるから、誰か受けとってね?レン、KAITOが眼を覚ましたら伝えておいて?」
にっこりと微笑みマスターに皆、首を傾げ頷く
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